今回は中学受験の算数において絶対に外せない単元「規則性」を解説していきます。
中学受験の規則性で出てくるパターンは以下の5つです。
- 等差数列
- 周期算
- フィボナッチ数列
- 三角数
- 四角数
この5パターンを極めれば90%の入試問題の規則性の問題は解くことができます。
よく等比数列や階差数列に触れているブログ等もありますが、ほとんど入試で見かけません。
仮に出てきたとしても上の5パターンが理解できていれば対応できますので心配いりません。

5個なら何とかなりそうだ!

今日も頑張ってやっていくよ!

はーい!
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この記事を書いた人:さば先生

中学受験の塾講師として18年。今までの教えてきた生徒数は3000名以上。教室長としても複数教場を運営後、算数の教科責任者として若手の育成や教材作成を手掛ける。現在は東京の有名塾の管理職かつ現役で教壇に立ち続けています!
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【中学受験算数】規則性の重要パターン|等差数列(低学年)
等差数列です。

等差数列って公式覚えるの大変なんだよな~

公式は最終的には覚えた方がもちろん良いけど、何でそうなるのかを分かっているほうが大事だよ!
等差数列で覚えておくこと
等差数列とは等しい差で数が並んでいるものをいいます。

覚える公式は2つです。
- ▢番目の数を求める公式
はじめの数+差×(▢番目-1) - ▢番目までの数の和を求める公式
(はじめの数+おわりの数)×個数÷2

一つずつ説明していきます!
▢番目の数を求める公式
次のような数列があります。
5 9 13 17 21 25 29 ・・・
はじめの数が5で差が4ずつになっている等差数列です。
例えば5番目の21を出すには、5に差の4を4回足せばいいですね。
何で4回足すのかは植木算です。


あー「間の数」は「木の本数」より1つ少ないというやつだ!
ですので下の公式になります。
はじめの数+差×(▢番目-1)
ちなみに等差数列は「倍数の考え方」でも解くことができます。
先ほどの5 9 13 17 21 25 29 ・・・ですが
はじめの数は5
差が4ですね。
4ずつ増えるということは4の倍数が関係してくるはずです。
そこに注目すると上の数列の数は「4の倍数+1」という見方ができます。
100番目は何ですか?と聞かれたら4×100+1=401とも出すことができますよ。
この考え方も大切なので覚えておきましょう!
▢番目までの数の和を求める公式

昔ガウスという天才少年が先生から課題を出されて一瞬で1から100までの和を出した!という有名なお話です。

ガ、ガウス…
例えば
5+9+13+17+21+25+29=▢
やり方は以下の通りです!
逆さまにしたものを付け加えて考えます。
そうすると…


あれ!
全部和が34だ!
(はじめの数+最後の数)×個数÷2
最後にこのままだと2つ分の和になってしまうので2で割る必要がありますね!

意味が分かると公式も覚えやすいね!
はじめのガウスの話ですが、ガウスが先生から授業中に出された課題。
1+2+3+4+・・・・+100はいくつ?
これも等差数列ですね。
これをガウスは一瞬にして
(1+100)×100÷2をやって5050と答えたそうです。

ガ、ガウス…
恐るべし!
【中学受験算数】規則性の重要パターン|周期算(低学年)
周期算とは
周期とは同じものが繰り返されることをいいます。
代表的なものは次の2つがあります。
- 記号の周期
- 数字の周期
周期算(記号の問題)
〇〇△△▢〇〇〇△△▢〇〇〇△△・・・・
(1)100番目の記号は何ですか?
(2)200番目までに〇はいくつありますか?

どこが繰り返しになっているか分かるかな?
これは〇〇△△▢〇の6個で一周期になっています。
(1) 100÷6=16余り4です。
つまり16周期(〇〇△△▢〇が16個)とあと記号が4個余っているということですね!
ということで答えは△です。
(2) 200÷6=33余り2です。
1周期である〇〇△△▢〇の中に〇は3個ありますね。

周期の問題で大事なのは余りです!
そして記号が2個余ります。
この2個が〇〇なので
3×33+2=101個となります。

これは僕でもイケる気がする…
周期算(数字の問題)

周期が数字のものは問題のバリエーションが増えます!

う…難しくなるのか…
新しいパターンの問題のみ
1 5 2 4 7 3 1 5 2 4 7 3 1 5 ・・・
(1)100番目までの数字の和はいくつですか?
(2)はじめから▢番目までの和が448になるのは何番目までを足したときですか?
(1) 一周期は1 5 2 4 7 3の6個周期です。
一周期の和は22になります。
100÷6=16余り4

周期は余りが大事だったね!
余っている4個の数字はなーんだ??

はじめの4個だから
1 5 2 4 だね!
よって22×16+1+5+2+4=364です。
(2) これは(1)の逆ですがとても間違いやすいポイントがありますので注意です!
まずは何周期あるかを計算します。
448÷22=20余り8です。

てことは20周期と8個だから
6×20+8=128個だ!!

見事にA君、はまりましたね…

えっ…
周期は問題は余りが大事でしたね。
今回の余りの8は8個ではありません!
個数ではなく和が8余っているのです。

あ、そういうことか…
ってことは??

1 5 2 の3個で和が8になりますね!

なるほど!
じゃあ+8じゃなくて+3をしなければいけないんだね!
よって6×20+3=123個となります。
【中学受験算数】規則性の重要パターン|フィボナッチ数列(低学年、高学年)
フィボナッチ数列はレオナルド・フィボナッチが作った数列です。
フィボナッチ数列とは
フィボナッチ数列とは前の2つの数字を足したものが次の数になる数列のことです。


面白い数列だね!

よく入試に登場するから覚えておこうね!
トリボナッチ数列

ト、トリボナッチ!?
なんだパクリか!
トリボナッチ数列もたまに入試には登場します。
これもフィボナッチが作ったものなのでパクリではありません!
triple(トリプル)+フィボナッチ=トリボナッチ
その名の通りトリボナッチは前の3つを足したものが次の数になっている数列です。


これさ…
前の4つとか、前の5つとか無限にできるんじゃ?

4つで「テトラナッチ数列」とかあるけど受験では「トリボナッチ数列」までしか出ないから安心してね!
【中学受験算数】規則性の重要パターン|三角数(高学年)
三角数についてです。
この三角数は四角数と共に規則の問題では必須です。
しっかりと覚えておきましょう!
三角数とは何か
●を正三角形になるように並べたときの●の総数のことです。
良く分からないので実際に並べてみるとこんな感じです。

この1、3、6、10、15・・というのが三角数です。
▢番目の三角数を計算で出す方法
では50番目の三角数は何?

これ三角形になるように50段〇を書かないとダメ…なの?

まさかそんな!
ちゃんと計算で出せるよ!
例えば5段目までに全部で15個ありますが…
段ごとに見ると上から1個、2個、3個、4個、5個です。
つまり、5段目までの●の数は1+2+3+4+5=15個と出すことができます。

ほむほむ…
同様にして
50番目の三角数は1+2+3+・・・・・・・+50を計算すれば良いですね!

ここでさっきの等差数列の和の出番だよ!

で、出たな!
ガウス!!
50番目の三角数は
(1+50)×50÷2=1275となります。
13番目までの三角数は覚えておこう!
13番目までの三角数は以下の通りです。
1 3 6 10 15 21 28 36 45 55 66 78 91 暗記!
なぜ三角数を13番目まで覚えておくのか。
中学受験の規則の問題では100はどこですか?
こんな問題が多いので100に近い13番目の91を知っておくと便利なんですよ。

規則を発見するために三角数を覚えておくと便利なので13番目までは頑張って覚えましょう!
意外と生徒たちを見ているとすぐに覚えてしまいますよ!
【中学受験算数】規則性の重要パターン|四角数(高学年)
三角数の次は四角数についてです。
四角数とは
三角数と似ていますが、今度は●を正方形になるように並べたときの●の総数のことです。
イメージはこんな感じです。

この1、4、9、16、( 25、36、49、64・・・・)を四角数と呼びます。
四角数の別名

あれ、これって…
なんか見たことある数字だな。
三角数は別名「平方数」です。
平方数とは同じ数同士をかけ算した数のことですね。

正方形に並べているわけですので当たり前と言えば当たり前なんですけどね!

四角数は親しみがあるから覚えやすいな!
平方数についてはこちらの記事もお読みください。
【中学受験算数】規則性の重要パターン|まとめ
今回は規則性の重要パターンを5つ紹介しました。
この5つのパターンをマスターすれば入試では問題ありません。
- 等差数列
- 周期算
- 三角数
- 四角数
- フィボナッチ数列
等差数列は公式を2つしっかり覚えましょう。
- ▢番目の数を求める公式
はじめの数+差×(▢-1) - ▢番目までの数の和を求める公式
(はじめの数+おわりの数)×個数÷2
周期算で大事なことは余りです。
余りが何を表しているかをよく考えましょう!
三角数は13番目の91まではしっかり覚えておきましょう。
四角数は別名平方数ですよ。
フィボナッチ数列も意外とよく問題で出題されますので成り立ちは知っておきましょうね。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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