筑波大付属駒場・開成中学の合格率で「エルカミノ」が「SAPIX」を超えている!?
首都圏には伝統ある4つの大手塾SAPIX、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研の4つがあります。
大部分の中学受験生はこの4つの塾のどこかに属しているのが現状です。
それ以外に今注目を集めている塾が2つあります。
それが「グノーブル」と「エルカミノ」という2つの塾です。
2022年度のSAPIXは卒塾生は6500名ほどいますが、グノーブルは504名、エルカミノは104名しかいません。
人数が全然違うのね…
合格の人数だけで見ればSAPIXの一強と言われている中学受験界。
しかし、合格率(合格者数÷卒塾生)で計算をしてみると……
エルカミノが「筑波大付属駒場」「開成」ではサピックスを圧勝しているのです。
グノーブルもSAPIXには届きませんが、早稲田アカデミーを超える合格率を出しています。
そんな最近よく週刊誌にも登場する二つの塾をご紹介したいと思います。
この記事を書いた人:さば先生
中学受験の塾講師として18年。今までの教えてきた生徒数は3000名以上。教室長としても複数教場を運営後、算数の教科責任者として若手の育成や教材作成を手掛ける。現在は東京の有名塾の管理職かつ現役で教壇に立ち続けています!
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グノーブル
グノーブルの指導方針
「一歩前を行く、一歩上を行く。」
その言葉通り、2013年の中学受験コース設立以降かなりの実績を叩き出しています。
それもそのはずでグノーブルを設立したのは元SAPIXの教務部長を含め幹部の皆様です。
グノーブルの合格実績
合格実績は素晴らしいですね。
グノーブルの教材やカリキュラム
教材やカリキュラムはかなりSAPIXに近いものになっています。
SAPIXの元幹部が主になって作った塾なので当たり前ですが…
SAPIXの欠点と言われる面倒見の悪さ、親が相談しにくいといった部分をグノーブルは改善してる訳ですからまさに鬼に金棒です。
グノーブルとSAPIXはどっちがいいの?
校舎によっても差がありそうです。
場所によってはSAPIXの方が良い、グノーブルのが良いと様々です。
ご家庭によって受け止め方は様々なので実際に校舎に見学に行くのが一番良いですね!
学習面のフォローはもちろん、さらに強化したい子は集団塾の近くに同じグループの個別部門があるのでそちらで連携してみてもらえます。
また欠席者には全ての学年でその日の授業内容をオンラインで見れるようにもなっています。
今までのSAPIXの教材、カリキュラムに塾の面倒見の良さが加わったのが「グノーブル」です!
グノーブルの授業時間や基本の料金はこちら
グノーブルの欠点
口コミサイトを見てみると
- 少し割高
- 教室が狭い
これだけの内容なので割高はしょうがないと思います。
教室に関しても立地を考えれば当然と言えば当然です。
グノーブルの校舎一覧
エルカミノ
エルカミノの指導方針
「できる子を育てる」ではなく「できる子が自ら育つ」
すごい謳い文句ですね。創設者の村上代表は以前何かのインタビューでこう答えてました。
『ウサギとカメ』の童話は、カメのようにコツコツ努力することが大切で、油断したウサギのようになってはいけないと教えますが、私が注目したいのはウサギ。もし、ウサギが適切なコーチから指導を受けていれば、カメに負けることはなかったでしょうし、素晴らしいアスリートに成長したかもしれません。ウサギは“算数が好きな子どもたち”で、そのコーチが我々。ウサギの長所を伸ばす塾がエルカミノです。
こんな塾は首都圏ではエルカミノだけです。
斬新な発想だなと塾講師として素直に感心しました。
エルカミノの実績
その言葉に嘘はなく実績もすごい。
ん、そこまでじゃない?
在籍人数を見てください。
男子94名、女子25名ですよ。
男子は約7人に1人が開成中学に合格しています。
エルカミノのコースと料金一覧
筑駒算数講座や算数オリンピック講座、そして飛び級制度など特徴的ですね。
筑駒算数講座、算数オリンピック講座は外部生も参加することができます。
理数系塾を謳っているだけあってこういうところにも力を入れているのがエルカミノです。
理系塾と言うと算数と理科ばっかりで国語と社会が手薄なのでは?と思われるかもしれませんがそんなことはありません。理系とは算数・理科ということではなく論理的に考える脳の創造がテーマの塾です。国語・社会も抜かりない指導がされています。
エルカミノの欠点
口コミサイトを見ると
- 教室が狭い
- 他の教室の授業の声が聞こえる
- 自習室がない
- 宿題が少ない(これは欠点か分かりませんが‥)
- とにかく難しい
グノーブル同様、立地がお高い場所にあるのでしょうがないですね。
また、エルカミノは女子の実績がイマイチという点があります。
やはり指導方針が男子向けでとくに算数が難しいので、女子の在籍人数がどうしても少なくなってしまいます。
エルカミノの教室一覧
エルカミノについてはこの記事にくわしく書いています。
グノーブル・エルカミノ対SAPIX・早稲田アカデミー
この2つの塾で共通している事といえば圧倒的な実績です。
大手塾と比較しても遜色ありません。
というかそれ以上…?
もちろん在籍の人数が大きく違いますので、合格数を見れば「SAPIX」、「早稲田アカデミー」の方が「グノーブル」、「エルカミノ」よりも圧倒的に上です。
では合格率だとどうなるのでしょうか・・・
グノーブル・エルカミノ対SAPIX・早稲田アカデミー:中学校合格率
4つの大手塾の中でも実績といえば「SAPIX」と「早稲田アカデミー」です。
この2つの塾と「グノーブル」「エルカミノ」を全体の在籍数に対しての合格の割合(筑駒、開成、桜蔭)を見ていきたいと思います。
※男子、女子の正確な人数が分からないので男女合計の人数で割っています。
学校の合格者数÷卒業生の数(男女の合計)
2023年度
筑波大駒場 | 開成中学 | 桜蔭中学 | |
SAPIX | 1.2% | 3.9% | 2.9% |
早稲田アカデミー | 0.6% | 1.8% | 1.0% |
グノーブル | 1.2% | 2.3% | 1.6% |
エルカミノ | 7.6% | 10.1% | 1.7% |
(参考)2022年度
筑波大駒場 | 開成中学 | 桜蔭中学 | |
SAPIX | 1.6% | 4.4% | 2.9% |
早稲田アカデミー | 0.6% | 1.8% | 1.1% |
グノーブル | 1.2% | 3.2% | 2.8% |
エルカミノ | 8.7% | 12.5% | 1.9% |
エルカミノがダントツに高い割合で筑波大附属駒場、開成に合格を出しています。
衝撃ですねこれは!
ただエルカミノは女子に関してはかなり苦戦しています。
徹底的な思考型の塾なので女子には敬遠されがちなようです。
グノーブルは早稲田アカデミーよりも難関校への合格率は高くなっています。
【グノーブル・エルカミノ】対サピックス!|まとめ
2つの塾を調べていて改めて思いましたが、塾によって特徴や力の入れているところは様々だなと思います。
この2つの塾に関しては、間違いなく実績がウリの塾です。
特にエルカミノはすさまじい伸びです。
関東の塾業界も勢力図が大きく変わる可能性も充分にありますね。
関西の方では浜学園が18年連続で灘中の合格者数日本一を獲得しました!
私も東京の塾にいるので今後の他塾の動向も気になります。
各塾が切磋琢磨してお互いが成長していくのがと思いま一番良いですね!
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント
コメント一覧 (2件)
eruka
SAPIXに関して言えば、一流中学を目指すのならば、αクラスに在籍できなければ、大甘に見てαクラスより二つ下位のクラス位に在籍できなければ、日能研あたりに通塾した方が良いかもしれません。
SAPIXの利点は、同塾内に超優秀な生徒が多く在籍しているので刺激になること。在籍者数が他塾より多いので偏差値のぶれが少ないことなどが挙げられる。また、過去の実績から合格への手順が信頼できるということも利点。上位のクラスほど優秀な講師、教え方を熟知しているベテラン講師が担当し、授業も分かりやすいので、塾費用を掛けるリターンが大きいのも事実。成績の良い子は、優秀な講師、ベテラン講師に習えるので授業の理解、吸収も早くなる。下位クラスの生徒が上位クラスに上がるには、ハンディがあり相当の頑張りが必要。自分は、SAPIX卒業生で、武蔵が今より難関だった頃の武蔵コース在籍生で併願の筑駒にも合格し、中学受験で成績を上げるコツをつかめたので、筑駒では、塾、予備校を一切頼らず、独学で希望大学希望学部に合格できた。
SAPIXでは、授業で理解不可であった点は、授業終了後、講師にシツコクつきまとって質問し、武蔵コースでは、文章を書き捲って記述訓練をし,講師に採点してもらった。この経験が記述の多い大学入試には非常に役立った。自分は向学心が強く、成績の上昇志向が強かったので,SAPIXに上手くハマったが、万人に勧められる塾では無いことは確か。現在地点の成績は不冴えでも、向上心が強く、講師の授業を熱心に傾聴でき、多忙な講師への質問を厭わない生徒には入塾してもらいたいと思う。