今回は中学入試で受験生に必須の勉強のひとつである中学校の過去問題を解くこと。
その過去問題(赤本)の上手な勉強法について話をします。
いよいよ最終ボスの出番ね!
そうですね!
取り組み次第で入試本番で大幅な得点UPが期待できますよ!
このの記事を書いた人:さば先生
中学受験の塾講師として18年。今までの教えてきた生徒数は3000名以上。教室長としても複数教場を運営後、算数の教科責任者として若手の育成や教材作成を手掛ける。現在は東京の有名塾の管理職かつ現役で教壇に立ち続けています!
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中学受験の過去問は赤本を有効活用|本屋さんでどの本を買えばいいの?
中学受験用の過去問もいろいろな種類があってどれを買えば?
という方も多いと思います。
特にこだわりがなければ「声の教育社」の過去問を買うのが一番無難です。
声の教育社
赤本というかオレンジ本ですね…
とりあえずどこの赤本を買おうかなと思ったら声の教育社のものを買うのをオススメします。
その理由は受験者や合格者の平均点が詳しく書いてあるからです。
中学受験の過去問と言えばこれ!といった感じです。
学校によっては本の発売が9月になってしまう学校もあります。
声の教育社のHPに発売時期が書いてあるのでチェックしてみましょう!
東京学参
まさに赤本ですね。
声の教育社と東京学参はどちらかだけしか販売されていない学校もあります。
お子様の志望校の過去問が声の教育社で販売されていなければ東京学参をチェックしてみましょう!
教英出版
本ではなくプリント形式のものです。
男子なら麻布、女子ならフェリス、女子学院、鷗友など問題と解答用紙が一体化の学校などは本物に近い形の方がやりやすいかもしれません。
ただお値段が割高で、収録年度も少ないので購入されている方は少なめです。
中学受験の過去問は赤本を有効活用|赤本はいつ買えばいいの?
赤本は小6の夏休み、もしくは9月に買いましょう!
たまに気合を入れて5年生の時に先走って買う方もいますが、あまり意味を成しません…
小5のときに買ってきて解いたけどボロボロでした…!
赤本は最新年度を買うようにしましょう!
入試問題は傾向や難度も変化します。
実際に受ける入試問題は最新の年度に一番近くなることが多いですからね!
中学受験の過去問は赤本を有効活用|赤本は何冊買うべき?
過去問は何冊買えばよいの?
私が親に聞かれて答えるのは
「子供が受ける可能性がある学校はできるだけ全部買いそろえてください」です。
挑戦校だろうが押さえ校だろうと敵を知らずして受験にのぞむのは大変危険です。
でも5冊とか買って全部できるのかしら…
全部解くことはは時間的に難しいかもしれません。
でも、1年分や2年分だけでもやるのとやらないのでは大違いですよ!
1月の受験校や押さえ校の学校で少ししか過去問をやらない場合は「塾で過去問題を用意します」という塾もあります。無駄な出費はできるだけ抑えたいと思いますので、そのあたりは塾によって対応がだいぶ違うので尋ねてみましょう!
中学受験の過去問は赤本を有効活用|赤本の注目すべきページ
赤本で重要なページ、注目のページをご紹介します。
- 解答解説のページ
- 得点記入用紙のページ
- 過去の単元一覧が載っているページ
- コラムのページ
解答解説のページ
はじめにぶっちゃけてしまいます…
赤本の解説は分かりづらいです!
えっ……
どうしても優秀な大学生が作っていることが多いので数学的要素も強いですし、紙面の枚数の都合上、図も少なめで小学生には読むのが大変です。
ですので解説の分かりやすさを見てほしいのではありません。
見てほしいのは算数の解答を5~6年分ザっと見てほしいのです。
え!
いきなり答えを見るんですか?
実は学校によって答えの数値に違いがあります。
- 答えに整数やキリがいい数が多いかどうか
- 答えが分数のときに分母が1桁なのか2桁、3桁のような大きい数が平気で出てくるのか
- 問題数は多いか少ないか
これだけでも立派な入試対策になりますよ!
女子校は比較的答えがきれいになることが多いです!
得点記入用紙のページ
赤本は問題と解答用紙集が別冊になっています。
声の教育社のものであれば、その解答用紙集の表紙のページをよく見ましょう!
このページが赤本の中で一番重要ですよ!
- 受験者平均点
- 合格者平均点
- 合格最低点
- 配点
- 自分の得点記入欄
これらが集約されています。
有効活用しましょう!
過去の単元一覧が載っているページ
各科目の過去数年分の出題された単元がまとめられているページがあります。
出やすい単元がある学校と他分野から広く出る学校とがあります。
よし!分析してヤマを張るわ!
お母さま!
それは危険すぎるのでやめましょう!
あくまで参考程度で!
理科に関しては普通の学校では物理・化学・生物・地学の4分野が出題されます。
例えば生物で「昨年は植物が出たから、今年は動物か人体だ!」などをある程度予想しやすい学校があるのも事実です。
そこらへんは塾の先生と相談しながら進めていきましょう!
コラムのページ
僕の大好きなページだ!
「勉強の仕方」や「集中力のつけ方」などのコラムを本の途中に載っています。
なぜかこのページを子供たちは読むのが大好きです。
息抜きに上手に活用しましょう!
読みすぎ注意ですよ!
中学受験の過去問は赤本を有効活用|赤本を購入したらやるべきこと
赤本を購入したらぜひやってほしいことがあるのでそれをまとめていきます。
- 得点記入用紙のページのコピー
- 算数(理科)の問題ページのコピー
- 解答用紙の拡大コピー
得点記入用紙のページのコピー
先ほどご紹介した平均点等が載っているページですがぜひコピーしておくことをオススメします。
だいたい過去問題専用のノートを作ると思いますが、そのノートの表紙の裏にコピーしたものを貼っておきましょう。
算数(理科)の問題ページのコピー
算数や理科では解くときにどうしても計算をする必要があります。
過去問題はもちろんやり直しをします。
2回目を解くときもあります。
ですので直接本に解いてしまうとやり直しや解き直しがしづらいですよね。
だから、面倒ですが問題はコピーして解くのが良いですね!
え…
全部コピーするんですか??
絶対という訳ではありませんよ!
あとは回によっては裏技もあります…
(裏技)四谷データベースを活用
四谷大塚の中学入試過去問データベースを活用する手もあります。
https://www.yotsuyaotsuka.com/chugaku_kakomon/
登録さえすれば誰でも入試問題の過去問を実物の状態でダウンロードすることができます。
ダウンロードできるのは入試の回数が複数あっても1回目の入試問題だけです!また、解説はほとんどありません。
あくあで赤本を買ってサポート用に使う感じです!
解答用紙の拡大コピー
解答用紙は必ず原寸大にコピーをしてから使いましょう。
途中式のスペースの広さ、記述の字の大きさなどは実際に演習をして感覚をつかむことが大切です。
解答用紙に「これを〇〇%に拡大してお使いください」と書いてあります。
プリンターを買うしかないのか…
コンビニに走っていただいても…
とにもかくにもコピーが多い!
私はコピーはコンビニでも良いとは思いますが、結構プリンターを購入してる方が多いみたいですね…
もし買うなら両面コピーかつA3まで印刷できるものが良いですよ。
中学受験の過去問は赤本を有効活用|赤本でやらない方がいいこと
逆に赤本を購入してやらない方がいいことをまとめていきます。
- 赤本に直接書き込む
- 解説がない日程はやらない
- 過去問の点数に一喜一憂しない
赤本に直接書き込む
先ほどもコピーの話をいくつかしましたが、できるだけ本にはどのページも書き込むことはしない方が良いです。
ノートに解くのが嫌な場合はコピーをしてそこに書き込むのが良いでしょう!
本はできるだけきれいな状態にしておきましょう!
解説がない日程はやらない
これは試験が複数回ある学校が要注意です!
1次試験だけしかない学校は心配はいりませんが、3次(3回、C日程)などがある学校は解説が載っていないことがあります。
解説がないとやり直しができないね!
そうなんだ!
過去問を解く前に解説があるかどうかはチェックしておこう!
過去問題は「相手を知る」という意味合いが大きいです。
だから、問題を解くということが一番大事になってきます。
やり直しが一番重要ではないという意識は少し持っておくと良いと思います。
一度出たものは出題されませんからね…
過去問の点数に一喜一憂しない
全然点数取れないじゃない!!
キーッ!!
落ち着いてください!!
過去問を解き始めると必ず起こるこの悲劇…
特に過去問をやり始めの頃は点数がなかなか思うように取れません。
親の「これぐらい取れるであろう」という想像の3分の2(半分)程度しか取れないものです。
早くて11月、最悪1月に合格最低点に達してればよいのです。
焦らず解き進めていきましょう!
過去問について詳しくはこの記事をご覧ください。
中学受験の過去問は赤本を有効活用|まとめ
中学受験の過去問で必須の赤本の有効活用の仕方を書きました。
赤本は声の教育社のものをオススメします!
受験予定の学校はできるだけ全て揃えましょう。
赤本で注目すべきページは以下の通りです。
- 解答解説のページ
- 得点記入用紙のページ
- 過去の単元一覧が載っているページ
- コラムのページ
赤本を購入したらやるべきこと
- 得点記入用紙のページのコピー
- 算数(理科)の問題ページのコピー
- 解答用紙の拡大コピー
やらない方がいいこと
- 赤本に直接書き込む
- 解説がない日程はやらない
- 過去問の点数に一喜一憂しない
赤本を上手に活用することによって入試本番の点数は大きく変わります。
過去問に関してはスケジュールや分析などは親主体で動いてもらうと良いですね!
細かい分析が必要だったり、子供の質問が溜まってしまう場合は家庭教師も有効活用していきましょう。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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