今回は基礎問題の勉強法について述べたいと思います。
いきなりですが問題です!!
さあテストです!
制限時間は3分!
よーい!ドン!
い、いきなりすぎるわ!?
さあどうだったでしょうか?
答えは32分の29です。
これは2022年度の洗足学園の問題です。
3分以内に終わった人はまだまだ現役で行けますよ!(笑)
子供に自慢していいレベルです。
この記事を書いた人:さば先生
中学受験の塾講師として18年。今までの教えてきた生徒数は3000名以上。教室長としても複数教場を運営後、算数の教科責任者として若手の育成や教材作成を手掛ける。現在は東京の有名塾の管理職かつ現役で教壇に立ち続けています!
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算数の基礎問題とは
基礎問題とは大きく分けて二つあります。
- 計算問題
- 一行問題
算数に限らずやはり基礎をしっかりと定着させることが大切です。
応用問題の記事でも書きましたが応用問題は基礎問題の組み合わせでできています。
だから基礎なくして得点アップはありえません!
では計算問題と一行問題について詳しく説明していきます!
計算問題について
計算問題 例題
さて先ほどの計算問題です。
計算問題 例題 ポイントと解説
この答えは32分の29です。
この問題を早く正確に解くコツをお伝えします。
まず0.875=7/8ということは覚えておくべきものです。
カッコの中ですが1.6を分数に直すより2と2/5を小数で2.4にした方が間違いも減るし早いですね。
そして計算の順番の間違いには要注意です。
足し算より割り算が先ですよ。
どうでしょうか?
実は制限時間の3分は少し長めで本番の入試だったら1分~2分で切り上げたいところです。
速い子だと30秒かからずに終わると思います。
お母さまはちなみに何分で終わりましたか?
…………。
お、終わりませんでした…。
3分で終わらなかった保護者の方!
しっかり勉強しましょう。
このままでは子供に怒れなくなってしまいますよ…(笑)
これを解いてぜひお子様にドヤ顔を!!
計算問題は毎日やる!
先ほどの計算問題を解いてもらってお分かりだと思いますが、間違えることなく、早く正確にやるためには相当な練習が必要です。
良く分かったわ……
たかが計算だけど難しいのね!
だから計算練習は毎日やるべきです!
よく計算は筋トレと一緒だといわれます。
私がテレビを見ながらバランスボールに毎日乗っているのと一緒ね。
………………。
まとめてやるのではなく毎日やることに意味があります!
毎日やるには問題が多く必要ですね。
この問題集は1830題もあるのでお得です。
しかも計算問題ですが、大事な問題は解説がついています。
計算問題を毎日やることを習慣としていきましょう!
何か勉強を習慣化することは成績アップにはとても重要です。
私は必ず毎日やることに「計算」と「新聞」を生徒に勧めています!
計算力が上がると難しい問題もできる!
計算力が高ければいろいろな場面で有利になります。
パターン①
応用問題でサクッと解ける解法があるのに、子供は気づかずに面倒くさいやり方を選んでしまう時があります。
(あーー
そのやり方だと制限時間内に終わらないだろうな…)
先生!
大変だったけどできたよー!!
A君!速い!
素晴らしいですよ!
ところが、計算力がある子は持ち前の計算力でその問題を気合で解いてしまうことがあります。
パターン②
他にも難関校の問題を解いている時。
難関校の問題は「あーじゃない、こーじゃない」と試して、そこからルールや解法を見つけて解いていきます。
この場合はダメだ…
じゃあ次はこっちを試してみよう…
あ、なんか分かったぞ!
その作業を計算力のある子は速く行うことができるので圧倒的に時間短縮となり有利となります。
一行問題について
一行問題 例題
基礎問題といえば計算問題の他に一行問題があります。
一行問題とは模擬試験でいえば大問の2番、小問で(1)~(6)ぐらいまであるところです。
一行問題はいろいろな単元から基本的、もしくはやや応用的な解法を求められる問題ですね。
では3問だけ行きますか………?
まさかまたテスト……!?
いや~~~~~!
今回は簡単ですよ!
5分でいきましょう…よーい!ドン!
- 正十二角形には対角線は何本引けるでしょうか?
- Aさんは1200mを60分で進むことができます。Aさんが同じ速さで40分進むと何m進むことができますか?
- 今時計は3:00を指しています。長針と短針が重なるのは3時何分でしょうか?
さてどうでしょうか?
これは塾では4年生、5年生でやる内容です。
入試では基礎問題です。
自信を無くされた方もいるかもしれませんが中学受験って大変なんだな…
子供達はよく頑張っているんだな…
というのが分かっただけでも今回は収穫があったと思いますよ!
一行問題 例題 解説
先ほどの一行問題3問を簡単に解説をしていきます。
- 対角線の本数を求める公式を使うだけです。(12-3)×12÷2=54本です。
- 1200÷60=20m/分 20×40=800mです。
- 3は少し難しいですかね。まず3:00の時の長針と短針の作る角度は90度。長針は1分で6度、短針は1分で0.5度進むので90÷(6-0.5)=16と4/11度になります。
な、なんとなく分かりました…
と、とりあえず……。
一行問題を勉強するときのポイントを教えますのでそれだけは学んでいってください…!
私は中学受験をしていないので、こんなに難しいことを初めて知りました……。
中学受験をしていない保護者の方にはきつかったかもしれません。
(中学受験をしていてもきついかも…)
いつも子供はこんな問題を解いていて頑張っているということを分かって頂ければ充分です。
一行問題をやり直す時のポイント
一行問題をやり直す時に気をつけるポイントはどこか?
一行問題は本当に多くのタイプの問題があります。
そうなんだよね!
1問ずつやり直しをしていたら時間が全然足りないよー泣
1問ずつその問題で何を学習するかを考えてやり直すと、1問やり直すだけで10問できるようになるよ!
1問やり直して10問できる……!
それは最高!
全部のパターンをやろうとすると莫大な量になってしまいます。
だから一問を学習することで別の問題も解けるようにすることが大切です!
そのために、この問題を解くために、どんな公式、定理、原則が必要なのかを考えることが必要です。
例えば、先ほどの例題でやり直しをするなら…
(1)で対角線の公式を覚えていないなら当然覚える。それにプラスして同じ多角形でよく出てくる公式。
内角の和だったり外角の和の公式も同時に覚えてしまう。
(2)であれば速さの三公式をちゃんと覚えているかをもう一度確認する。距離、速さ、時間どれを聞かれてもすぐにイメージして式を言えるかをチェック。
(3)であればなぜ6-0.5をするのか?ちゃんと理由が説明できるかを確認。理屈を理解していないと他の問題が解けません。(実際に2022年度の早実でもなぜ5.5で割るのかを説明しなさいという問題も出ましたね!)
補足
わざとこうしたのですが……
(2)の速さが20m/分というのは人間の歩く速さとしては遅すぎるんです。
(赤ちゃんならアレですが・・・)
こういった数的感覚は算数ではすごく大切です!
りんごとバナナの問題が出てきてりんごはいくらでしょうか?
子供達は平気で3000円!とか書いたりしますよ(笑)
私は生徒によく「お母さんのスーパーの買い物についていきなさい」とよく言っています。
一般常識も入試にはとても大切です!
今回お話した通り一つの問題を通して多くを学ぶためにはある程度、単元でまとめて勉強をしていくのが効率的ですね。
下の問題集は30のパターンに分かれているのでやりやすいですよ!
塾の先生が作っているので解法もスムーズに入っていきます。
その他のオススメ問題集を下の記事で紹介しています。
ぜひご覧ください!
最後に・・・
入試問題の合格ラインは多くの学校でおよそ6割程度です。
学校によって異なりますが、全体の問題数に対して基礎問題の割合はどれくらいあるのか?
だいたい5割~6割が基礎問題です。
基礎問題でしっかり点数を稼ぐことができればググッと合格に近づくことができるわけです。
基礎問題ができるようになれば算数で偏差値55くらいまでは誰でもいくと私は思っています!
子供たちは難しい問題が解けないと志望校に合格できないと思っている子が多いですが、そんなことはないのです。
さあ今日から毎日計算問題と一行問題を頑張りましょう!
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