子供の模試の結果が悪かった…
ついつい子供を叱ってしまう方も多いと思います。

いつもテストの後は家庭の雰囲気が悪くなっちゃうのよね…
言い過ぎて後で後悔をしてしまう保護者の方も少なくないでしょう…
今回は模試の結果が悪かったときにすべきこと5つと模試の成績表の正しい見方について書いていきます。
少しでもご参考になれば幸いです。

中学受験の塾講師として18年。今までの教えてきた生徒数は3000名以上。教室長としても複数教場を運営後、算数の教科責任者として若手の育成や教材作成を手掛ける。現在は東京の有名塾の管理職かつ現役で教壇に立ち続けています!
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【中学受験】模試の結果が悪かったときにすべきこと5つ
模試の結果が悪かったときにすべきことを5つご紹介します。
- 良いとこ探しをする
- ときには叱ることも必要
- 次の模試の目標を立てる
- しっかり分析する
- やり直しは全部する必要はない
良いとこ探しをする
今の時代は「褒めて伸ばす」が中学受験は基本です。
模試の結果は褒める大チャンス!
特に、模試の結果が悪かったときは良いところを探してあげましょう。
模試の結果が返ってきたら「必ず一つは褒めてあげる」と決めておくと良いですね!

褒めると決めても結果が悪かったときは褒めていても顔の表情が褒めていないときがありますので要注意ですよ!
実際の褒めるポイントは「成績表の正しい見方」の部分にもいろいろと書いていますのでぜひ参考にしてみてください。
ときには叱ることも必要

子供が頑張っているのならいいけど、全然頑張っていないのに褒めるなんてできないわ!
こんなこともあるでしょう…
ときには叱ることも必要です。
ただ叱る時もポイントがあります。
- 悪い点だけではなく良い点も伝える
- 何がダメなのかを明確に伝える
- 次の模試に向けての具体的な策を考えてあげる

子供が叱られたけど次は頑張ろうと思えるような叱り方を心がけなければいけません。
お母さまもあまりストレスをため込まないようにしましょうね…
「母親の笑顔」が子供の一番の味方ですよ!
次の模試の目標を立てる
中学受験の本番までに多くの模試を受けることになります。
せっかくの貴重な時間を使って模試を受けるので、マンネリ化してしまうのは非常にもったいないですよね。
何のために模試を受けるの?
偏差値をいくつ取る!とか何番を取る!とか大きい目標も良いのですが、小さな目標を立ててあげることが大切です。
- 計算は満点を取ろう!
- 漢字を丁寧に書こう!
- 記述問題を頑張って埋めよう!
- 記号問題は全部解答用紙を埋めよう!

こんな小さな目標で構いません。子供が今回の模試はこれを頑張ろうという目標を一つ作ってあげましょう!そして、成績に関わらずそれが出来たら思い切り褒めてあげましょう!
しっかり分析する
模試の結果が悪かったときには、なぜ点数が取れなかったのかをしっかり分析しましょう。
点数が低いからダメというわけではなく、そんなときこそしっかりと分析をしましょう。

点数だけで判断するのではなく、本当に理解できていないのか、テストで緊張していたのでは、時間の使い方がうまくいかなかったなど悪かったときの原因はいろいろと考えられます。
細かくは「模試の成績表の正しい見方」をご覧ください。

やり直しは全部する必要はない

模試の結果が悪かったときは特に出来ないところが気になりますが、全部をやり直す必要はありません。
特に結果が悪かったときは絞ってあげることが必要です。
たくさんやったはいいけど何も身に付いていないというようなことにならないように、問題を絞って「今回はこれができるようになった!」と自信を持たせてあげることの方が大切です。

twitterにも書きましたが、解くだけではなく説明までできるようになると「何となく分かった」から「できる」に変わりますよ!
【中学受験】模試の成績表の正しい見方
模試の結果が返却されて見るべきところは偏差値だけでありません。
模試の結果にはあなたの子供の苦手な部分はもちろん、褒めてあげるところもたくさん溢れています。

褒めてあげるところ…?

たくさんありますよ!!
模試結果の正しい見方~個人成績表で見るべきところ~
- 偏差値
- 単元別の正答率
- 設問別の正答率
- 解答用紙
- 男女別の偏差値や順位
- 合格判定の模試なら合格率
子供の情報はできるだけ多い方が良いですよね。
高学年になったら他塾の模試もチャレンジしてみましょう!
偏差値
偏差値はなんだかんだで今の子供の実力を知る上で一番分かりやすい数字ですよね。
もちろん偏差値は見るべきポイントの一つになりますが、これだけで判断をしてはいけません。
また、中学受験の偏差値は高校受験の偏差値、大学受験の偏差値とは少し意味合いも違いますのでそこらへんも理解しておく必要があります。

よくそれは聞くけど何が違うのかしら…
偏差値についてはこちらで詳しく書いています。
模試の偏差値が悪かったときに、あなたの子供が怠けていて悪かったなら叱ることも仕方のないことだと思います。でもそうでないなら、一番ショックで傷ついているのは子供です。偏差値ばかりにとらわれず、点数で評価をしてあげることも大事です。前回より1点でも上がったら褒める材料の一つです。
単元別の正答率
次に科目ごとで見てみましょう。
模試は大問ごとにテーマ(単元)が設定してあります。
それぞれの大問ごとの平均点と比較してあなたの子供の点数がどれぐらい取れているかを把握しておきましょう。

出来がよくない単元は「次出てきたときは頑張ろうね!」と声をかけた上で、苦手リストを何かにまとめておくと6年生になったときの勉強の指針が立てやすくなりますよ!
算数だけは要注意です!
単純に点数が悪いから苦手だとも言い切れないときもあります。算数の場合は(1)を間違えると連動して(2)(3)も間違えてしまう問題なんかもあります。ですので、家で復習をするときは本当に分からなくて間違えてしまったのか、あるいは勘違いや読み違いなどで間違えてしまっているのかを確認する必要があります。
設問別の正答率
大問別でチェックをしたら次は小問別に見ていきましょう。

これは私も子供たちの模試結果を見るときに詳しく見る部分です。
大きく言うと2つに分かれます。
- 正答率が高いのに間違えている
- 正答率が低いのに合っている
正答率が高いのに間違えている
最優先でやり直す問題です。

正答率が高いってどれぐらいかしら?

80%以上の問題と考えれば良いですね!得意教科の場合は60%以上とか基準はもちろん変えて考えていただいて結構です。
子供は基本的に「やり直し」が嫌いです。模試のやり直しに関してはもちろん全部やれる子はいいですが、そうでない子は正答率の高いものからやり直しをしていきましょう!
正答率が低いのに合っている
最大の褒めるべきポイント!

これは褒める大チャンスです!「天才!」と大げさにでも褒めてあげてください!
解答用紙
私は解答用紙はかなり今後に活かせる材料の一つだと考えています。

私は結構ジーっと生徒の解答用紙を見ることがよくありますね…。
見るべきところは以下の部分
- 字の丁寧さ
- 空欄の量
- 途中経過(志望校判定模試の場合など)
字の丁寧さ
きれいに書いてあるかではなく丁寧に書いているかどうかです。
- 一貫して丁寧に書いているかどうか
- 枠をはみ出ていないか
- 名前もちゃんと書いているかCheck
- 紛らわしい字を書いていないか
- 誤字・脱字をCheck

途中から字が丁寧でなくなっている場合は「時間がない」or「集中力が切れている」可能性があります。
空欄の量
空欄が多いから怒るとかいうのではなく、どこを空欄にしているかを見ます。
さきほどの設問別の正答率で高い場所が空欄になっている場合は、早急に改善する必要があります。
また、後半の問題、もしくは記述問題が空欄のときは「できなかったのか」のか「時間が足りなかったのか」をはっきりとしておく必要があります。

中学受験の本番で解答用紙は全部埋めることが必要です。できれば低学年のうちから全部埋めることをクセにしておきたいですね!
途中経過
6年生の志望校判定の模試などでは途中経過を求められることもあります。
私は普段は無理に途中経過を書かせることはしません。
ただこういった志望校判定模試は受験も近い時期なので、この模試を通して子供達に途中経過の練習をさせるようにします。

実際に模試で途中点や減点をされると子供達も意識し始めますからね!
それまでは言っても直らないことの方が多いので強く言うことはありません。
苦じゃない子は出来る限り書いた方が良いとは思いますけどね!
男女別の偏差値や順位
これは男子校・女子校を志望している方の小ネタです。
実は小学生の段階で、科目ごとに男女の差があります。
特に算数と国語ですが
算数は男子>女子 国語は女子>男子

だいたい偏差値で2~3ほど男女で差があります。男子校・女子校を目指している方は、男女別の偏差値でより正確な判断ができますよ!
合格判定の模試なら合格率
6年生(塾によっては5年生)になると志望校の判定が出ます。
この判定ですが、だいたいの模試は合格可能性20%~80%の範囲で判定されます。
この結果をどう見ればよいのか?
私のこれまでの経験を踏まえた上での個人的な考えですが…
合格可能性20%・30%・・・残念ながら不合格になる可能性が高いです。
合格可能性80%・・・合格の可能性が高いです。
合格可能性40%/50%/60%/70%・・・どちらかは本人次第。

ただし、これは何回かの模試を受けてずっと20%とかずっと80%だったときの話です。1回でも50%とかを取ると可能性はグンと高まります。
つまり「受かりそうだ」「落ちそうだ」というのは何となく分かりますが、そこまで信憑性が高い数字ではありません。
偏差値だけを見て機械的に判断して付けている数字です。
やはり本番に近い「過去問題が取れる、取れない」で併願校を考えていくのがベストです。
【中学受験】模試の結果が悪かったときにすべきこと|模試の成績表の正しい見方|まとめ
今回は模試の結果が悪かったときにすべきこと5つと模試の成績表の正しい見方について書きました。
模試の結果が悪かったときにすべきこと5つ
- 良いとこ探しをする
- ときには叱ることも必要
- 次の模試の目標を立てる
- しっかり分析する
- やり直しは全部する必要はない

基本方針は子供に自信を持たせて頑張らせることが大事です!
模試の成績表の正しい見方|チェックすべき項目
- 偏差値
- 単元別の正答率
- 設問別の正答率
- 解答用紙
- 男女別の偏差値や順位
- 合格判定の模試なら合格率
細かい部分も見るとあなたのお子様の学力アップに繋がるヒントはたくさんありますよ。
ぜひ模試を有効活用して子供の学力を高めていきましょう。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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