中学受験の4年生のスケジュールを考えていきます。
4年生から塾通いを始める方も多いですよね。
こちらの記事でも私は4年生からの通塾をおすすめしています。
本格的な中学受験の勉強が始まる4年生のときにどう過ごすかで入試結果も大きく変わります。
この記事を書いた人:さば先生
中学受験の塾講師として18年。今までの教えてきた生徒数は3000名以上。教室長としても複数教場を運営後、算数の教科責任者として若手の育成や教材作成を手掛ける。現在は東京の有名塾の管理職かつ現役で教壇に立ち続けています!
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5年生・6年生の年間スケジュールの立て方はこちらから!
【中学受験】4年生の理想の勉強時間
下の記事にも書いていますが小4であれば
平日に1.5時間、休日は2時間で十分
親が気合を入れて小4からバリバリやらせる方もいますが、長い目で中学受験を考えると逆効果です。
ただし、宿題は必ずやる、毎日勉強をする習慣はつけるようにしておきましょう。
勉強はもちろん大切なのですが、子供の趣味や習い事も頑張らせてあげたい時期です。
【中学受験】4年生のスケジュールを立てるときのポイント
スケジュール管理は親の大事なサポートの一つですが、小学4年生でスケジュールを立てるときのポイントをいくつかお伝えします。
- 勉強漬けにしない
- 学校説明会に積極的に行く
- 家族内で中学受験の意思を固める
- 毎日のルーティンを決めて実行する
- (番外編)転塾の最後のチャンス
勉強漬けにしない
まずお伝えしたいのは
小学4年生のうちから勉強漬けにしてはいけません。
親からすると小学校5,6年生に比べまだ親の言うことを聞く小学4年生。
だから、みっちりと気合を入れて勉強のスケジューリングをする方がいます。
うわ~~
これは逆効果で最悪の場合「勉強嫌い」になってしまいます。
習い事等も両立して塾に通うぐらいがちょうど良いです。
学校説明会に積極的に行く
いつから学校説明会に行けばよいの?
よく聞く質問です。
早ければ早いほど良い
この時期であればあまり偏差値は気にせずにどんどん参加しましょう。
最近は学校説明会に定員制を設けている学校がほとんどですので積極的に予約をしていきましょう。
その学校を受けるかはまだ分かりませんが、私立の良さを知ることは親子共々良いことです。
こちらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
家族内で中学受験の意思を固める
この時期に一番やっておいて欲しいことです。
ポイントは家族というところです。
母親だけ、もしくは父親だけとかではなく、家族全員が「中学受験をするんだ」という意思を固めることが大切です。
ご家庭によっては「子供が受験したいって言うから~」という方もいますが、家族全員が同じ目標に向かわないと中学受験はうまくいきません。
毎日のルーティンを決めて実行する
勉強のスケジュールに関しては細かく決める必要はありません。
ただ、毎日やるべきものを決めて実行しましょう。
- 計算
- 漢字
- 暗記もの
この3つはぜひ毎日やりたいですね。
そして、できればそれらは毎日同じ時間に実施するとなお良いです。
注意点を一つ!
毎日のルーティン学習は長い時間やらないこと。ひとつあたり10分ぐらいで十分です。
塾の宿題がどれぐらい時間がかかるかによってうまく調節してみてください。
(番外編)最後の転塾のチャンス
うちの子には今の塾は向いてないんじゃないかしら…
転塾に関してはこの4年生のうちが最後のチャンスです。
これ以降に転塾をしても、システムや環境の違いからうまくいかないことが多くなってしまいます。
- 費用
- 通塾頻度
- 宿題の量
- クラス編成
- 志望校にあっているのか
- 親の関わり具合
本当に今の塾で良いのか?
子供が塾に通って変化をしたか?
最後の見直しをしておきましょう!
【中学受験】4年生(前期)の勉強のスケジュール|算数の重要ポイント
4年生前期の算数の大事なポイントをお伝えします。
※カリキュラムは四谷大塚の予習シリーズを参考にしています。
かけ算・割り算、計算の工夫
計算はとにかく大事!
できればこれは塾で習う前に自宅学習で終わらせておきたい単元です。
計算に関しては「先取り学習」がおすすめです!
これらの記事も参考にしてみてください。
角度
小学4年生では基礎的な角度を学習しますが、大人が思うよりも出来が悪い単元です。
なぜかというと角度の問題は
多くの知識を覚えなければいけない&図形の性質も分からないと解けない
この単元は時間が解決してくれることもありますので、どうしても厳しい子は後回しでも構いません。
小数と分数
ここも計算については先取りで学んでおきたいところです。
そうすれば、分数や小数の概念の方に集中して勉強することができます。
ここが先取りをできていない場合は他の科目よりも優先して算数の勉強時間を増やして確実に出来るようにしておきましょう。
和と差の問題
ここは目標が明確です。
全問しっかりと線分図を書かせる
「書かなくてもできるもん…」
この子供の発言は許してはいけません。
将来、中学入試で難問に出会った時にも線分図は大活躍します。線分図を正しく正確に書けることが大切です。
三角形・四角形の面積
この単元の最低目標は
面積の公式を確実に覚える事
何となくではだめです。
確実に言えるようにしましょう。
言葉で覚えても問題が解けない子もいます。実際に数字で練習を積んで公式を自分のものにしましょう。
植木算
中学受験算数の中でも植木算は5本の指に入るほど苦手としている子が多い単元です。
わかる~!
僕もダメ!
+1とは₋1とか良く分からないんだよね…
とにかく公式がややこしいんですよね。
公式を覚えるよりもイメージができるかどうかがこの単元の出来を左右します。公式を覚えられない、公式が良く分からない子は図をひたすら書いて解くことも大賛成です。
ちなみに私が塾で指導をする時は、公式は覚えさせずに困ったら「自分の手を見ろ」と言っています。指が5本で間が4つですからその場で視覚的に植木算を考えることができます。
周期・等差数列
周期は分からなければ書いて周期=繰り返しを自分で感じ取ることが大切です。
等差数列は▢番目を出す公式と和の公式は頑張って覚えましょう。
ガウスの公式だね…!!
A君…ガウス好きね…。
等差数列は植木算の発想でも出せますが、倍数の考え方でも出すことができます。
詳しくは下の記事もご覧ください。
約数・倍数
ここもあまり出来が良い単元ではありませんが、約数・倍数のような数に関する問題は入試は超頻出です。
そして様々なパターンがあるので
問題演習をたくさんこなすことが大切
この単元は時間をかけてしっかりとやっておきましょう。
立方体と直方体
4年生の段階ではここは取り組みやすいと思います。
どうしても苦手な子は実際に「物を見たり、作ったり」を4年生のうちはしてみてください。
見取り図、展開図、投影図
の3つを使いこなせるようになれば最高です。
【番外編】4年生の夏休みのスケジュール
4年生の夏休みのスケジュール作成で気をつけること
- 勉強と遊びをバランスよく組み立てる
- 毎日のルーティンを決める
- 宿題をやる時間を決める
- 全部を完璧にではなく〇〇をできるようにという目標を決める
詳しくは下の記事もあわせてお読みください。
【中学受験】4年生(後期)の勉強のスケジュール|算数の重要ポイント
4年生の前期と被っている内容もありますのでいくつか省略しています。
円と正多角形
角度がメインとなります。
最低でも次の3つは覚えておきましょう。
n角形の内角の和=180×(▢ー2)
n角形の対角線の本数=(▢ー3)×▢÷2
n角形の外角の和=360度
これは覚えるのが大変だけど頑張ろう!
ただ覚えるだけじゃなくて何でそうなるのかの意味もちゃんと覚えましょうね!
割合
割合はもとにする量、比べる量などが大事にはなってきますが、
用語にこだわる必要はない
何と何を比べたいのか、何を出したいのか?
これが分かれば十分です。
将来の比につながる大事な単元です。
なんか比って大事な単元だって聞いたわ…
円とおうぎ形
この単元で大事なのは公式を覚える事よりも
計算力
おうぎ形は分数・小数のかけ割り、分数の約分、計算の工夫など計算力で点数が変わると言っても過言ではありません。
おうぎ形の中心角の割合で最低限覚えておくことは以下にまとめてあります。
計算の工夫についてはこちら
角柱・円柱
これは前回の単元「円とおうぎ形」がどれだけできるようになっているかです。
ここも計算が超大事です!
体積はまだ良いですが、表面積は慣れるまでは展開図をしっかり書いて解くようにしましょう。
「円とおうぎ形」からつまづくと、ついでに立体嫌いになってしまうので要注意!
速さ
速さは正直、男女で差がつく単元です。
最低でも速さの単位換算(速さだけではなく時間と距離も)は確実に出来るようにしておきましょう。
意外と速さの単位換算ではなく、時間や距離の単位換算でつまづいている子が多いですよ!
単位換算についてはこちら
また、苦手な子は特に図(ダイヤグラム)に表すクセをつけておきたいものです。
入試でも図やダイヤグラムを書いて解くことになります。
平均
4年生のうちは
- 平均⇒合計を出す
- 面積図で解く(高学年になると「てんびん図」)
この2つの考え方がメインになりますが、どちらもとても大切な考え方です。
特にこの単元で面積図をしっかり書けるようにしましょう!平均以外の単元でも多用します。
角すいと円すい
ここも前の「円とおうぎ形」の単元が重要です。
すい体の体積に関しては×1/3を忘れない!
これを勉強机の前に貼っておくのが良いです!
水量とグラフ
4年生の段階では比を活用できないので最低限の学習で構いません。
実際の中学入試では比を多用していくことになります。
- 体積=底面積×高さ=1分に入る水の量×時間をできるようにする。
- グラフの読み取りをできるようにする。
- 容積の単位をしっかり覚える。
この3つができるようになれば十分です。
【中学受験】4年生のスケジュール|4年生の過ごし方で入試結果は激変|まとめ
中学受験は4年生の過ごし方はとても大切です。
受験勉強の土台を作ることが4年生の目標です。
年間のスケジュールを考えるときに大切なことは以下の通りです。
- 勉強漬けにしない
- 学校説明会に積極的に行く
- 家族内で中学受験の意思を固める
- 毎日のルーティンを決めて実行する
- (番外編)転塾の最後のチャンス
また、算数では前期の重要単元は
約数・倍数 周期・等差数列 和と差の問題
後期の重要単元は
円とおうぎ形 平均 速さ
これらの重要単元のときは4科目の中でも算数を最優先でいきましょう。
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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